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堕落と混迷の日々

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2010-01-26 [火]

_ 午後4時。

今学期最後のコマが終わり、軽い開放感を感じて、外を見る。

今日は朝からずっと、殆ど雲がない。ハレーションが見えそうなほど、眩しい青。

記憶の澱がちりちりと灼ける。以前にこの青を見たのはいつだっただろうか。

柔らかな春か、刺すような夏か、高らかな秋か、凛とした冬か。

いつであれ、この色の前の僕は、ただ焦らされる無力な砂粒でしかなかった。

無邪気に主張される無限の可能性が、どこまでも有限の個を照らす。

おまえはどこに行きたいのか、おまえのしたいことは何なのか。

その色に急かされるように、したいことのリストを書いてみる。

ところが、書いたそばから、文字列が色を失ってゆく。

あれに自然と対峙できるようなことがらは、そうそうないのだ。

リストは次第に、すべきことを含み始めた。

それらは、比較的優先順位が低いものと思いたかったことがらたちだった。

それでも、それらは存在感を弱めようとはしなかった。

頼りなかったはずの小さな紙が、このとき意志を持っていた。

すべきことのリストが、意外と大したことがなかったことのリストに変わった頃、空はすっかり落ち着きを取り戻していた。

いつもより少し澄んだ夜空で、星達が微かに笑っている気がした。

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